ソフトウェア開発などを手がけるe-Grid(本社:島根県出雲市)は14日、同社がタイ・バンコクで実施するバイクドライバーの行動解析などの実証研究が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業」のうち、実証要件適合性等調査に採択されたと発表した。解析データを活用してエネルギーの効率化や渋滞緩和のためのシステム開発を目指す。
NEDOの同事業は、日本のエネルギー政策の基本的な考え方である「S+3E(安全性、安定供給、経済性、環境適合)」の実現に寄与する先進的エネルギー技術を対象に、海外での実証実験を支援し、実証された技術を国内外で普及させることを目的とした取り組み。
今回の実証研究は、電気自動車開発などを手がけるナチュラニクス(本社:東京都墨田)と連携。e-Gridが提供する車両の位置情報や運行状況をリアルタイムに確認できるサービスと、ナチュラニクスのEVバッテリーやEVステーションを連携。ドライバーの運転傾向を解析し、エネルギー効率の向上や渋滞緩和システムの開発を目指す。
バンコク都内ではバイクの利用が活発で、登録台数は405万3625台(2021年末時点)。交通渋滞や事故の多発だけでなく、排気ガスによる大気汚染が懸念されており、タイ政府は2025年までにEVバイク生産台数を累計62万台、2035年までに累計933万台まで拡大することを目標に掲げている。