タイ中央銀行(BOT)副総裁のスチャダー女史は、外国人投資家が2週間で、タイ証券取引所(SET)に上場しているタイ企業の株式を売却し、海外に資金を引き上げた金額が10億USドルを超えたことを明らかにした。
この影響もありバーツドル間の為替相場では、急激なドル高となっていたが、2-3日ほど前から輸出業者がUSドル売りを始めたことにより、バーツ/ドル間の相場が安定しはじめたという。同行は、今後バーツ相場を注意深く見守るが、為替介入の必要が無くなったと述べた。
またMFCアセットマネージメント(MFC)取締役のピチット氏は、最近の外国人投資家の大幅な売り越しは、政治情勢の不安による一時的な反応だろうとの見解を明らかにした。外国人投資家は、政治情勢に関して先行き不透明であることから、リスクと見たため投資意欲を減退させた。これに加え高インフレを懸念したこともあり、低リスク資産に投資するようになったことが原因だと述べた。だがこれと同時に同氏は、この一連の流れは短期的なものであると強調した。