タイ健康促進財団(タイヘルス)が実施した孤独に関する調査によると、タイ人の83%が孤独を感じており、社会的・精神的つながりの欠如から、特に会社員が最も強い孤独感を抱えていることが分かった。タイで孤独に関する調査が実施されたのは初めて。
タイラットの報道によると、タイヘルスはこのほど、11月の「傾聴月間(National Month of Listening)」の一環として、「あらゆる問題は傾聴によって改善できる」キャンペーンを開始すると会見で発表した。同キャンペーンは2年目で、「耳で聴き、心で見る」スキルの促進を通じ、孤独感の解消と社会における相互理解の促進を目指している。
タイヘルスは、チュラロンコーン大学と共同で、18~75歳の国民を対象に「タイ社会における孤独に関する調査」を実施。タイ人の83%が孤独感を経験していると回答し、そのうち「非常に孤独」が18%、「中程度に孤独」が65%だった。
孤独感の主な原因は、社会的・精神的な繋がりの欠如。最もリスクが高いのは、一人暮らしの住人、都市部の住人、健康上の問題を抱えている人だった。職業別では、会社員が最も影響を受けていた。
また、タイ人の5人に一人は、家族や友人よりも人工知能(AI)が良いアドバイザーになると考えていた。AIは先入観なく話を聞き、より共感を持って対応できると考えられているという。
タイヘルスは、傾聴月間に積極的に傾聴を学ぶことで、孤独感に対処する技術を得られるとしている。