大雨の影響で5日、バンコク首都圏を走る高速鉄道網MRTのタイ文化センター地下鉄駅が冠水した。タイ大量高速輸送公社(MRTA)は、駅とAIAビルを結ぶ通路の建設工事が原因だと指摘。AIAは損害賠償を支払うという。
カオソッドなどの報道によると、プラットフォームは冠水しなかったため、電車は通常運行した。タイのソーシャルメディアでは、構内が冠水している様子や、水の中を歩いて切符を購入し、プラットフォームへ向かう乗客が映った写真や動画が多数投稿された。
MRTAのガーンパチョン総裁は、運航会社のバンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロ(BEM)と共に、AIAと損害賠償について協議。駅とAIAビルを結ぶ通路建設のためのトンネル天井の通気口から雨水が浸入し、駅構内に流入したため、AIAの責任を指摘。BEMはAIAに、ビル工事の中止と事故防止策の徹底を命じた。損害賠償額は、BEMが月末までに調査する。
MRTAは通気口を土嚢で塞ぎ、冠水した駅構内の清掃作業を完了した。BEMは、駅の構造設計に問題はなく、全てのMRT駅に浸水防止システムを設置していると強調した。