ペートンターン・シナワット前首相の失職を受け、タイ下院議長は2日、今週にも新首相選出の投票を行う用意があると述べた。ペートンターン氏が属する与党タイ貢献党と、タイ誇り党が候補者の擁立を目指しており、下院の約3分の1を占める最大野党・人民党がどちらを支援するかが鍵になりそうだ。
カオソッドなどの報道によると、人民党幹部は1日に会合を開き、新首相を選出する議会投票での党の立場を検討。新首相には、タイ貢献党と野党タイ誇り党の候補者が立候補する予定。同党は最終決定に至っていないが、タイ誇り党への支持に傾きつつあるという情報もある。
一方、ペートンターン氏の失職と内閣総辞職を受けて暫定首相に就任したプームタム・ウェーチャヤチャイ暫定首相は2日、議会の解散を否定。タイ貢献党とタイ誇り党の幹部は人民党と個別に会談し、両党ともに人民党の要求に応じる用意があると話した。
新首相は下院の議決で選出する。各党は、選挙管理委員会の登録名簿から候補者を立候補させることができる。下院議員の過半数247人以上の票を獲得した候補者が、憲法第159条に基づき新首相に選出される。