タイ連立政権与党の第2党、タイ誇り党は18日夜、政権を離脱すると声明を発表した。同党の全大臣は19日付で、ペートンターン・シナワット首相に辞表を提出する。
公共放送PBSなどの報道によると、タイ誇り党は、18日にソーシャルメディア上に流出したペートンターン首相とカンボジアのフン・セン上院議長の会話の音声が、タイの領土主権と国益、軍に影響を及ぼしていると非難。党執行委員会は、流出音声について議論するため緊急会議を開催。連立政権から離脱すると決議した。同党はペートンターン首相に引責辞任を求めている。
一方、政権第1党のタイ貢献党は、Facebookにメッセージを投稿。タイ国民の主権と利益を守る使命を再確認し、政府や治安機関、軍、外務省のアプローチを支持するとした。また、問題解決には平和的手段の原則を堅持し、タイ国民の結束が最も国の力になると呼び掛けた。
政権与党のタイ団結国家建設党(ルワムタイサーンチャート党)は、国家の利益と誇りを守る立場を表明。民主党の執行部は緊急会議を招集した。
野党のパラン・プラチャーラート党は、ペートンターン首相のリーダーシップに懸念を表明。タイとカンボジアの紛争解決における首相の弱さや経験部不足、交渉能力の欠如で国民への信頼を損なっており、引責辞任すべきだと主張した。
タイサーンタイ党は首相の引責辞任を要求している。