タイ北部コック川流域のヒ素問題は依然として深刻だ。漁師らは新たな汚染魚を発見するなど、被害は拡大。非営利団体リバーズ・フォー・ライフ協会は、ヒ素の発生源と疑われている隣国の鉱山の恒久的な閉鎖に向け、政府が早期に交渉するよう求めている。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、同協会は、漁師らが重度の汚染魚を捕獲したと報告。過去1カ月、コック川とメコン川で汚染魚が増加し、チェンライ県の漁業への信頼度に大きな影響が出ている。
重金属検査の結果では、魚に含まれる重金属は安全基準値内だったが、川の汚染を伝えるニュースなどが消費者の不安を引き起こし、特にコック川沿いの漁師が捕った魚は売れず、収入が減少し続けている。
同協会は、コック川やメコン川の魚をサンプル回収して汚染度を確認。ヒ素の排出源と疑われている隣国ミャンマーの中国資本鉱山を閉鎖させるため、証拠となる魚のサンプルを政府に送付する準備をしているという。