在タイ日本国大使館によると、タイ保健省のチェンライ県保健事務所は4日、チェンライ市付近を流れるコック川の上流であるチェンマイ県メーアイ郡で、ヒ素が検出されたと注意喚起している。同事務所がフェイスブックで明らかにした。
同大使館によると、現在までに、チェンライ県内での健康被害の報告は無い。同事務所は詳しい水質検査の結果を待っているが、安全のため、コック川の水を直接使用しないよう呼び掛けている。チェンライ市の水道水利用者は、浄水システムが整備されているため、通常通り使用できる。
同事務所は、発疹や下痢などの異常な症状が現れた場合や、水に直接触れてしまった場合は、医師の診断を受けるよう呼び掛け。検査結果などは今後、定期的に関係機関が報告するため、非公式なニュースの共有を避けるよう注意喚起している。
コック川は、チェンマイ県のメーアイ郡からチェンライ県のムアンチェンライ郡、チェンセーン郡まで流れる重要な水源。農業や観光、水道水に利用されている。
また公共放送PBSによると、コック川から採取した水サンプルのヒ素含有量は、安全基準の2倍。カドミウムや鉛など他の重金属も検出した。原因として、ミャンマー・シャン州モンサイで中国企業が実施している大規模金採掘事業が関係していると報じている。