タイ北部チェンマイ県の環境汚染管理局は、今月実施したコック川とメコン川、サイ川に流入する支流8地点で実施した水質検査の結果を公表し、メコン川とサイ川の複数地点で、警戒レベルの重金属汚染を検出したことが分かった。
カオソッドなどの現地報道によると、コーン川とラオ川、スルアイ川のサンプルは国の安全基準を満たしていた。
メコン川とサイ川の汚染原因は、コック川の源流に近いミャンマー・シャン州での中国企業による鉱業活動と見られている。環境団体や研究者らは、環境影響評価(EIA)を受けずに操業している金採掘現場が23カ所あると指摘。ヒ素や鉛などの重金属が、タイ上流の河川に流れ込んでいるという。
チェンライ県ムアン郡の村民、スピン・カムジャイさんは、コック川の汚染で野菜が枯れるなどの被害を訴え。収入源である農作物を収穫できないと語った。
近くに住む権利擁護活動家のブーンチャイさんは、2024年後半に川の水が濁り始め、川遊びをした子どもに発疹が出始めたと話し、「子どもの発疹がヒ素の影響かどうか分からない。誰も様子を見に来てくれない」と当局の対応に不満を漏らした。
非営利団体リバーズ・フォー・ライフ協会は18日、川で釣れた魚の写真をFacebookで公開。ヒレや口、ヒゲに赤い発疹があり、病気の症状のように見えると投稿している。