タイを訪問中のASEAN議長国マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は17日、バンコク都内で、アンワル首相の顧問を務めるタクシン・シナワット元首相が主催する夕食会に参加し、ミャンマー軍事政権指導者のミン・アウン・フライン氏と会談した。アンワル首相は、ミャンマーで発生した大地震の人道支援を可能にするため、軍事政権側と亡命政府に対し、停戦と紛争終結を求めた。
カオソッドなど現地報道によると、タクシン氏は、紛争が続くミャンマー国内の和平仲介を目指し、ミャンマー軍指導部と反対派勢力の和平交渉を仲介。ペートンターン首相は夕食会に参加していない。
アンワル首相は17日午後2時(現地時間)、政府庁舎でペートンターン首相と会談。午後2時42分にバンコクのローズウッドホテルへ到着した。午後2時55分にはミン・アウン・フライ氏が乗っているとみられる車両が到着した。
アンワル首相は18日、ミャンマーの影の国民統一政府(NUG)首相と電話会談。アンワル首相は、人道支援の前提条件である停戦延長に双方がコミットしている兆候を受け取ったと述べた。
17日報道によると、ミャンマー軍事政権は、伝統的な国の新年を祝うため、約4800人の囚人を恩赦。アンワル首相は、ミン・アウン・フライ氏によるASEANとの関わりに向けた大きな一歩だと指摘した。
当局は、ホテル周辺に制服・私服警官を配置して厳重に警備。緊急時のために警察病院の救急車も待機した。会談中、報道関係者はホテル敷地内への立ち入りは禁止された。