日本政府は、タイ北部ナコンサワン県のバーンタクットピバーン学校(パイサーリー郡ワンナムラッド区)の校舎建設に、総額562万バーツを支援したと発表した。洪水時も安全な学習環境を確保するため、高床式の教室5部屋を整備する。
在タイ日本国大使館によると、支援は草の根・人間の安全保障無償資金協力によるもの。先月28日に同学校で引渡式典があり、シュティポーン・セーシャン県知事や、教育省パイサーリー地区事務所のスラサック・カムヌー所長、パンティパー・ポーオン同学校校長、在タイ日本国大使館の西岡達史次席公使ら関係者が出席。
西岡氏は、「日本も自然災害が多く、タイの水害被害も他人事のように思えない。2年前からこの地を訪問し、地域の方々と議論しながら学校への支援について準備を重ねてきた。完成した校舎や備品を目にすることが出来て大変喜ばしい。この校舎は泰日友好棟と名付けられているが、まさに日タイ友好の象徴的プロジェクトだ」と語った。
バーンタクットピバーン学校は1966年設立。同区の中心部に位置し、幼稚園3学年と小学校6学年の計9学年の教育を提供。現在の生徒数は約120人。
同校は2つの校舎があるが、年々増加する洪水の影響で毎年浸水被害に遭い、劣化が進んでいた。1つの校舎は40年間利用され、老朽化と洪水被害により校舎が沈下。今後撤去される予定だという。