ホテルが単なる宿泊施設だった時代は終わりつつある。タイ人旅行者は、環境や地域文化に配慮した宿泊施設に長期滞在する「コンシャス・トラベル」を好む傾向が強まっているという。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、ホテル予約プラットフォームのSiteMinderが旅行者1万2000人を対象に調査した「Changing Traveler Report 2025」で、「コンシャス・トラベル」の成長が明らかとなった。
特にタイ人旅行者に顕著な傾向で、2025年にホテル宿泊期間が増えると回答したのは前年比1.5%増の65%。各地へ旅行すると旅費が高くなるため、同じホテルに長期滞在する人が増えているという。
「コンシャス・トラベル」を後押ししているのは、Z世代(18~27歳)とミレニアル世代(28~43歳)。ホテルでリラックスした時間を過ごすことを選択する人が多く、スパ(37%)や高級レストラン(35%)、音楽の生演奏(35%)、料理教室(22%)、地域文化の勉強などを望んでいた。
環境に配慮した宿泊施設の選択も重要視されており、タイ人旅行者の94%が持続可能な宿泊施設を選ぶ傾向にあった。大型ホテルや高級リゾートが人気で、特に独自の体験やサービスを提供する施設が好まれた。宿泊施設を再度利用するかの判断は、51%の回答者が優れた顧客サービスと明確なコミュニケーションが重要だとした。