11日午前9時50分頃、タイのプー・クラドゥン国立公園(東北部ルーイ県)でタイ人観光客が野生のゾウに襲われ、死亡したと公園管理当局に通報があった。当局は安全のため、公園への一般観光客の立ち入りを禁止。13日から公園を封鎖している。
タイラットなどの報道によると、キャンプ場からフェン・ポム・マイ滝へ向かって遊歩道を歩いていた中部チャチューンサオ県の女性(49歳)が野生のゾウに襲われ、死亡した。ゾウは女性を二度襲撃。女性は一度目の襲撃から逃げたが、二度目の襲撃で死亡したとみられる。
事件発生時、プー・グラドゥン山にはトレッキングなどを楽しむ多くの観光客が滞在。登山中の観光客が約400人、山頂には約1000人が残っていたという報道もある。公園責任者は複数の遊歩道を封鎖。登山者に対し、キャンプ地から外に出ないよう通知したが、13日から公園を封鎖し、登山者を下山させるという。
同公園は象の追跡のため、パトロール隊を派遣。職員宿舎裏の小道で見つかったゾウの足跡は、観光客の立ち入りを禁止している森林地帯に向かっていた。その後、事件現場付近で再びゾウを目撃したため、事件が再発する可能性が高いと判断した。
国立公園・野生生物・植物保護局によると、同公園で野生のゾウが観光客を襲ったのは初めて。公園は安全を確認した後に再会するが、現時点で時期は決まっていない。
同公園は10月下旬から12月にかけてタイで最も人気のある観光地の一つで、トレッキングやバード・ウォッチングの愛好家らで賑わうという。