タイ北部ランパーン県にあるタイ象保護センターの獣医は、2023年に治療のためスリランカから帰国した30歳のオスのゾウ、サックスリンの牙が地面に届きそうな状態で、生活に支障があるため、一部の牙を切断することを提案した。
MGRオンラインなどの報道によると、同センター(ハーンチャット郡)のワランカナ獣医は、牙の重量が益々重くなり、サックスリンは頭を下げて歩いていると説明。更に延びれば生活に支障が出るだろうと述べた。放置すれば健康上の問題に繋がるという。
サックスリンは2001年、親善大使としてスリランカへ寄贈。当時はまだ10歳未満の子ゾウで、スリランカ移送後は名前を「Muthu Raja」に変更されていた。2022年、スリランカの国際自然保護団体RARE(Rally of Animal Right&Environment)は、サックスリンが鎖に繋がれて脚を負傷しており、重労働を強いられていたと非難。タイに返還するよう要請して注目を集めた。
2022年8月、タイ天然資源環境省がスリランカを訪問。9月に獣医を派遣した結果、健康上に問題があることが分かったため、治療のためタイへの返還が決定。2023年7月、サックスリンはチェンマイ空港に到着した。