タイ保健省はこのほど、東部チョンブリー県にある「魚カフェ」に、一時営業停止命令を出した。客は食事をしながら、床に水位15~20センチ程度で水を張り、足下で泳ぐ魚を楽しむカフェだが、衛生基準を満たしておらず、魚と客に危険を及ぼす可能性があるという。
公共放送PBSなどの報道によると、魚カフェは公式フェイスブックページに、「タイ唯一の魚カフェ」「毎日10~18時営業」などと宣伝。SNSで話題となったが、衛生状況を危ぶむ声や、「浅い水の中で泳ぐ鯉が気の毒」「漏電が発生したら危険」などの批判が出ていた。
カフェは毎日の水を一部入れ替え、ポンプや清掃設備も完備していると弁明。客が入店する際は、靴を脱いで足を洗い、消毒作業もしていると述べた。
県衛生当局のティティ副局長ら衛生・法律関係者は26日、魚カフェを調査。入店前の足洗い場やエアコン、地下水処理システムなどの設備があったが、カフェ運営者は飲食物の提供とペットを扱う事業の運営許可証を持っていなかった。当局は許可証が発行されるまで、7日間の営業停止命令を出した。
店舗面積は4×4メートル。テーブルが4組あり、座席数は12席だった。水の水位は15~20センチで、大量の鯉が泳いでいたという。