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　リサーチ会社TNCが運営するTNCアジアトレンドラボは26日、タイ・韓国・中国・台湾・インドネシアのアジア5地域のZ世代が注目する日本のカルチャーについての調査結果を公表した。タイのZ世代が注目する音楽は「藤井風」、アニメは「ハイキュー！！」、ゲームは「プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク」、著名人は「バレーボール男子日本代表」、食べ物は「アイス」が選ばれた。

　同社によると、調査は2024年7月～8月、各国主要都市に在住するカルチャー・トレンドに敏感なZ世代を対象に実施。

　5地域全体では、音楽は「YOASOBI、藤井風、King Gnu 、羊文学」、アニメは「ちいかわ、ハイキュー！！」、ゲームは「プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク」、著名人は「男子バレーボール日本代表」、食べ物は「アイス・パフェや和菓子・菓子などスイーツ系」が選ばれた。

　タイでは2022 年頃から、藤井風の楽曲「死ぬのがいいわ」が、タイの TikTok やインスタグラムに投稿されてトレンドになった。「曲の雰囲気がとにかく良い」「曲も本人もかっこよくて、大好き！」「歌詞の意味を知ってさらに引き込まれた」など、 Z 世代の間で多くの熱烈なファン“Kazetarians”が誕生した。

　2023 年 7 月に開催された藤井風のコンサート「the piano Asia Tour Bangkok」では、チケットが販売開始から 10 分ほどで完売。藤井風の英語によるSNS でのコミュニケーションや、伝わってくる陽キャ感のある人柄が、日本語を知らないタイのZ世代にも身近に感じられるという。タイの Z 世代の間では、日本のアーティストと言えば、YOASOBI の楽曲『アイドル』の認知度が高いものの、藤井風を推す声が多く聞かれた。

【アニメ】ハイキュー!!
　アニメ『ハイキュー！！』は、ネットフリックスなどの動画配信サービスで多く視聴され人気に。タイではバレーボールが身近なスポーツで、『ハイキュー!!』が描くリアルな練習風景とプレイが、「メンバーも同じように頑張っているのが感じられ、応援できるところが好き」と心を掴んでいる。「体の動きがプレイの参考になり、練習が楽しくなった」と、バレーボールをするきっかけにもなっているようだ。

　2024 年 6 月公開の映画『Haikyuu!! The Dumpster Battle（ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦）』は、初日のオンラインチケットが数分で完売。また、バンコクに「HAIKYUU!! OFFICIAL POP-UP STORE」が 1 カ月半の期間限定でオープンし、多くのファンが訪れた。

【ゲーム】プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク
　ゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク』は、タイで公開されると大人気に。「無料音楽ゲームの中で、最も音楽や操作性の質が良い」「キャラがかわいくて楽しい！」など、大きな魅力が感じられているという。Z 世代を中心にタイでは 4 割以上の人が毎日スマホゲームをしているとされ、無料ゲームが人気。2025 年に日本で公開予定の映画『劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク』についても、複数の情報サイトが報じており、その認知度の高さが窺える。

【著名人】バレーボール男子日本代表
　アニメ『ハイキュー!!』の影響もあり、Z 世代の間でバレーボール男子日本代表への関心が高まっている。小柄な日本選手が、欧米の強豪チームと対等に戦う姿が感動を呼ぶほか、「2 次元（ハイキュー）と 3 次元（代表選手）を行き来して推せるところが魅力」など、リアルな「ハイキュー!!」を観るような楽しさを感じるという。

　石川祐希選手、髙橋藍選手、西田有志選手など世界レベルのプレーヤーは、甘いマスクも相まってアイドル的な存在に。バレーボール男子日本代表のファンクラブが結成され、推し選手の活躍をシェアする SNS 投稿が多く見られる。

【食べ物】アイス
　タイのコンビニで人気を集めているのが、「ガリガリ君」や「COOLish」などの日本のアイス。タイにも類似商品はあるが「やっぱり味が違う。日本のアイスは本当においしい」と、高い評価を得ている。

　Z 世代が 今注目しているのは、「アイスの実」「pino」「白くま」など、タイ未上陸のアイス。SNS では「日本旅行中に食べた『BRULEE』が本当においしかった」など、日本で食べたアイスを紹介する投稿が増えており、日本旅行の楽しみの 1 つにも挙げられている。