ランシット大学は15日、全国の Z世代(18~25歳)の大学生412人を対象に実施した政治・経済・社会に関する調査結果を公表した。「8年間のプラユット首相による政権運営で、生活や国の繁栄への期待は低い」と答えたのは80.9%で、若者の支持が低いことが浮き彫りとなった。
調査は経済学のタムロンサック副教授が2022年末頃に実施した。今年実施される総選挙で、現政権やプラユット首相を支持する政党はZ世代からの支持を集めにくいと予想される。
また「タイ国内で4000万バーツ以上投資している外国人が、タイの土地1ライ(1600㎡)を購入可能にする政権の方針に賛成するか」は、86.1%が反対、賛成は3.2%、無回答は10.7%だった。Z世代は国土防衛の意識が高く、最近問題になっている中国の資本家への不信感が高い傾向が見られた。プラユット政権はこの政策については中止している。
「酒やビールの自由な生産・広告を許可すべきか」では、賛成は75.4%、反対は18.5%、無回答は6.1%で、タイ国内の独占資本システムを忌嫌する人が多かった。
「仏教の日の酒類販売禁止は廃止すべきか」では、「廃止すべき」は53.2%、「禁止を継続すべき」は30.6%、無回答は16.2%で、宗教と経済は別々に対応すべきという考えが増えつつあることが分かった。
「大学生の制服を強制するルールを廃止すべきか」については、「廃止すべき」は65.3%、「廃止すべきではない」は23.5%、無回答は11.2%で、軍事政権が作ってきた旧ルールを変更して個人の権利や自由を重視すべきという考えが広がっていることがうかがえた。
調査は2022年11月4~11日に、全国24県の31大学で412人を対象に実施した。