タイの国民国家の力党(パラン・プラチャーラート党)党首で、オリンピック委員長のプラウィット氏(79歳)が、帰国した五輪選手団の歓迎会での演説後、タイ公共放送PBSの女性記者の頭を叩いたとして非難を浴びている。
カオソッドの報道によると、プラウィット氏は16日、タイオリンピック協会(NOCT)で演説。午後0時15分、車へ戻る途中にある女性記者から、セター氏罷免に伴う第31代首相選について質問を受け、「何を聞いている?もう聞こえんから質問するな」と記者の頭を2度叩いたという。
バンコク・ポストによると、記者はタイ貢献党のペートーンターン党首が下院で首相に選出されたことを質問。プラウィット氏は非常に動揺した様子だったという。同氏はその後、すぐに車に乗った。
タイ放送ジャーナリスト協会とタイニュース放送評議会は、プラウィット氏の行動は国会議員の行動規範に違反する可能性があると述べた。国会議員倫理規定では、議員は隊舎の権利と自由を尊重し、不適切な行動や言葉の使用を控える必要があり、他者を威嚇したり暴力を振るったりしてはならないとしている。
元陸軍司令官のナット補佐官は、プラウィット氏が同日夜、記者に電話連絡し、誤解を解こうと試みたと話した。ナット氏は、プラウィット氏が記者を傷付けて脅迫する意図はなく、知り合いの記者を冗談でからかうことが多いと弁明した。