経済産業省とタイ・エネルギー省は4日、第6回日タイエネルギー政策対話を実施した。両省は両国のエネルギー政策に関して意見交換。エネルギー省やタイ電力公社(EGAT)と日本の民間企業などが、カーボンニュートラルに向けた協力に関する覚書を締結した。
経済産業省によると、資源エネルギー庁の木原晋一・国際カーボンニュートラル政策統括調整官は、タイ・エネルギー省のプラサート次官と政策対話を実施。アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)での協力を確認した。またタイのカーボンニュートラル実現に向け、電力、産業、運輸部門などの脱炭素化に向けた取り組みや、投資促進の政策について意見交換した。
また日タイは、脱炭素へ向けた3件の覚書を締結した。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とタイ・エネルギー省は、省エネルギーや代替エネルギー分野のイノベーションと技術開発の促進に向けた基本合意書(LOI)を締結。
EGATと三菱重工は、大型ガスタービン向け水素混焼技術導入の検討に関するMOUに調印。EGATとIHIは、バイオマスペレット製造と燃焼試験に向けた技術・経済性検討に関する覚書を締結した。
5日には山梨県のグリーン水素研究施設(米倉山電力貯蔵技術研究サイト)を訪問。太陽光発電など再生可能エネルギーの余剰電力を活用し、水を電気分解して水素ガスを製造・貯蔵・輸送・利用する「Power to Gasシステム」について意見交換した。