25日午後23時30分頃、タイ南部パッターニー県メーラーン郡のバイオマス発電所を、黒い服を着た武装集団が襲撃し、爆弾を仕掛けて放火した。警察によると、発電所の従業員は外に逃げて無事だった。
タイラットの報道によると、職員7人が発電所の監視のため勤務していたところ、武装した20人が侵入し、爆発物を10個仕掛けると宣言。重さ10キログラムの爆発物を持ち込んだ。武装集団は従業員を外に追いやったあとに放火し、翌午前0時30分に5個の爆発物が爆発した。消防隊が消火作業を行い、30分ほどで鎮火した。
爆発物は水処理施設や制御室(DCS)、タービン、エアーコンプレッサー、燃料用木材保管庫に設置されていた。爆発による火災で木材保管庫と自動車、バイク2台が被害を受けた。損害額は約2700万バーツ。
警備関係者によると、爆弾が設置されたのはいずれも重要な設備で、犯人の行動は内部の情報を知っているかのようだったという。事件に巻き込まれた職員の1人は、武装集団について、爆発物を設置して放火したものの、職員に危害は加えてなかったと話している。
ネイションの報道によると、同時刻にソンクラー県サバヨイ地区のバイオマス発電所も襲撃を受け、火災発生の通報があった。監視カメラの映像には、黒服を着て武装した4人が放火する様子が映っていた。警察当局は、地域の不安を煽ることが目的の可能性もあるとして捜査している。