在タイ日本大使館は12日、今年1~3月のタイの治安と一般犯罪に関する情勢について発表した。邦人の犯罪被害届は前四半期3件増の33件で、2期連続で増加した。
タイ警察に逮捕された邦人は4人で、逮捕容疑は不法滞在や窃盗。入管法違反などで強制退去処分となった邦人は5人だった。
タイ深南部(ヤラー県、パッタニー県、ナラティワート県、ソンクラー県)では、イスラム武装勢力の関与が疑われる銃器や爆発物を使用したテロが、月平均約21件発生。前四半期の11件から大幅に増加した。
外務省はヤラー県とパッタニー県、ナラティワート県、ソンクラー県の一部(ジャナ、テーパー、サバヨーイ各郡)に渡航中止勧告(レベル3:渡航は止めてください)を発出し、同地域への渡航を止めるよう呼び掛けている。ソンクラー県のその他の郡には、危険情報(レベル2:不要不急の渡航は止めてください)を発令している。
旅券の紛失・盗難相談件数は78件(うち盗難は20件)で、前四半期比で2件減少。引き続き高水準で推移している。空港から乗車したエアポートリンク車内やイベント参加中、スクンビット通り沿いの繁華街を歩行中などに、リュックや肩掛けバッグから財布やポーチを抜き取られる被害が発生しているという。
またバンコクでは中東系の男性(または男女)から「お札を見せてほしい」などと声を掛けられ、やり取りをしている間に現金やクレジットカードを抜き取られる被害が多発しているため、相手をせずその場を立ち去るよう呼び掛けている。