タイのデジタル経済社会省(DE)は14日、2022年3月1日から2024年1月31日までに国家警察本部へ通報があったロマンス詐欺件数は3323件で、被害額は11億5400万バーツ(約48億円)、1件当たり平均3万4752バーツ(約14万4千円)だったと明らかにした。オンライン詐欺としては高額で、同省は注意を呼び掛けている。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、オンライン詐欺対策オペレーションセンター(AOC)は、3つの事件の概要を報告した。1件目の被害額は190万バーツ(約790万円)。被害者はフェイスブックで犯人と知り合い、LINEで連絡を取り合って親しくなった。「経済的に困窮している」と告げられたため、支援金を送金。その後、犯人と連絡が取れなくなり、騙されたと気が付いたという。
2件目の被害額200万バーツ(約800万円)。同じようにフェイスブックで犯人と知り合い、LINEで親しくなった後、被害者は犯人に「自分のお金を保管して欲しい」と頼まれた。配送時の税金の支払いのため、先に送金するよう犯人に求められ、送金してしまったという。その後、犯人とは連絡が取れず、詐欺に気が付いた。
3件目の被害額は201万2000バーツ(約840万円)。同じくフェイスブックをきっかけにLINEで親しくなり、交際に発展。犯人は海外在住で、博士を名乗っていた。その後、被害者に会うための渡航費などの旅費を振り込むよう求められ、送金後は連絡が取れなくなったという。