日本ASEAN友好協力50周年特別首脳会議に出席するため訪日したタイのセター首相は17日午後3時15分、岸田文雄総理大臣と約30分間、首脳会談を行った。冒頭、両首相は通訳のみを交えた1対1で意見交換。岸田首相は、セター首相の訪日を歓迎すると述べた。
外務省によると、岸田首相は、両国の経済関係と、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化するため、タイを含むASEANと協力を強化していきたいと述べた。
セター首相は、日本の温かい歓迎に感謝する応じ、訪日中は日本の民間企業との面会や投資セミナーを通じ、タイへの投資誘致を働きかけたと述べた。日本からの投資を重視しており、特に経済面での日本との協力を更に発展させていきたいと話した。
日タイ関係について、岸田首相は、タイと「エネルギー・産業対話」を立ち上げ、タイを生産・輸出拠点とした次世代自動車産業の競争力維持・強化を議論したいと述べた。セター首相は、同対話の立ち上げの検討に合意。両首相は関係省庁に調整の加速化を指示した。セター首相は、エネルギー・デジタル分野を含めて引き続き日本と協力し、自動車産業ではタイでの日本の自動車関連企業の活動を後押ししていくと述べた。
またセター首相は、両国の投資を促すため、タイに来る日本人短期ビジネス出張者に対し、査証を免除すると決定したと述べた。岸田首相は謝意を伝え、日本からタイへの投資が活発化することを確信していると話した。
会談後、岸田首相は両国の友好の象徴として、セター首相にタイ米を原料に製造している沖縄の泡盛を贈った。