セター首相は17日、東京のホテルオークラ東京で開かれた日ASEAN友好協力50周年記念サミットに出席した。セター首相は、今回のサミットは50年間の友好関係に基づくもので、日本が信頼できるパートナーである証だと述べた。プラチャーチャート・トゥラキットが報じた。
セター首相は、日ASEANの新ビジョンについて、世界の平和や経済が不確実性を増す中、慎重に定める必要があると述べ、地域協力の統合などを提案した。
潜在的市場を結ぶため、日ASEAN包括的経済連携(AJCEP)と、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定を最大限に活用する必要があると述べた。エーヤワディ・チャオプラヤ・メコン経済協力戦略(ACMECS)や日メコン協力など、地域枠組みの協力強化が必要だとした。タイで進行中の、インド洋と太平洋を結ぶ陸上橋構想「ランドブリッジ計画」への投資も呼び掛けた。
持続可能な開発とグリーンエネルギーについて、アジア・ゼロ・エミッション・イニシアチブを支持すると述べ、エネルギー転換や、気候変動に対応するための日ASEAN気候環境戦略プログラムの推進のため、重要な役割を果たすとした。クリーンエネルギーと電気自動車(EV)生産の拠点となるため尽力しており、政府は持続可能性を促進する「サステナビリティ・リンク・ボンド」の発行を進めていると述べた。
またセター首相は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、将来のパンデミックに対応するため、日本がASEAN公衆衛生緊急事態・進行疾病センター(ACPHEED)に5000万ドルを拠出したことを称賛した。