タイを始めとする東南アジアの若者は、日本の若者に比べ、「経済的に豊かになれるようにキャリアアップしたい」と考える人が多く、自己投資を惜しまない傾向にあることが分かった。クロス・マーケティンググループ(東京都新宿区)のグループ会社であるKadenceインターナショナル(タイランド)が19日、2023年の消費実態・生活意識調査を発表した。
調査は、日本・インドネシア・タイ・ベトナム・フィリピンの就職している男女18~29歳(各国200人)を対象に、10月12~17日に実施した。
人生に対する考え方について、「経済的に豊かになれるようにキャリアアップしたい」と答えた人は、インドネシア91%、ベトナム・フィリピン89%、タイ73%、日本23%だった。「将来のキャリアアップに向けて自己研磨している」は、インドネシア84%、フィリピン77%、ベトナム65%、タイ59%、日本14%。「人生を豊かにするため常にチャレンジ精神をもって行動している」は、フィリピン75%、インドネシア64%、タイ・ベトナム45%、日本17%。
社会や景気に関する意見について、「今の生活で満足している」と答えた人は、インドネシア34%、フィリピン33%、タイ・ベトナム31%、日本8%だった。「10年後の生活は今より良くなっている」は、フィリピン80%、インドネシア78%、ベトナム62%、タイ46%、日本10%。
東南アジア4カ国では、将来の生活に対する希望がある一方、日本は全項目でニュートラル(どちらともいえない/わからない)に回答する割合が多かった。少子高齢化や低賃金などの社会問題から、先行きに不安を抱える若者が多く、全項目で東南アジアを大きく下回った。
月収に対する支出割合は、「外食」と答えた人はタイ17%、フィリピン・インドネシア15%、ベトナム13%、日本6%。「衣服」はタイ・ベトナム14%、インドネシア11%、フィリピン10%、日本5%。「住まい」はフィリピン20%、タイ19%、ベトナム・インドネシア16%、日本17%。「旅行」はタイ・フィリピン25%、ベトナム23%、インドネシア22%、日本6%だった。