タイの国会は13日、第30代首相を指名する上下両院の合同投票を実施した。5月の総選挙で第1党となった革新野党の前進党党首ピタ氏が唯一立候補していたが、過半数の支持を得られず、首相に選出されなかった。第2回目の投票は19日に実施される予定。タイ各現地メディアが報じた。
カオソッド・オンラインによると、午後3時50時、国会で上下両院の意見表明が終わり、ピタ氏の首相選出投票が始まった。投票の結果、賛成は324票、反対は182票、棄権は199票だった。バンコク・ポストによると、首相選出には両院749議員の過半数である375票が必要だった。
ピタ氏は「結果を受け入れるが、諦めない」と語り、第2回投票までに必要な支持を集める努力をすると述べた。また前進党が改正を目指している不敬罪(刑法112条)について、「約束通り改正を進める」とした。不敬罪の改正は、数人の上院議員がピタ氏の首相指名を拒否する理由となっている。
投票前に行われた意見表明では、前進党の不敬罪改正への異論や、ピタ氏のメディア株保有問題への疑問が相次いだ。タイ誇り党のチャダ議員(北部ウタイターニー県選出)は、不敬罪に何らかの変更が加えられた場合、不安を引き起こすだろうと述べた。タイ統一党(ルアムタイ・サーンチャート)のウィタヤ議員は、前進党以外の政党と、ほどんどの上院議員は、不敬罪改正を支持していないと指摘した。