タイのプラユット首相は11日、所属する親軍政党のタイ統一党を離党し、政界を引退すると党の公式フェイスブックで表明した。プラチャーチャート・トゥラキットなどタイ各メディアが報じた。
ザ・ネイションの報道によると、プラユット首相は「前回の選挙で党と私を支持してくれた国民に感謝したい」と投稿。9年間の在職期間を通じ、国益を増進するために最善を尽くしたと述べた。新型コロナウイルス感染症のパンデミック対策で、国を率いた功績にも言及。次期政権も引き続き、タイを強くする政治を続けてほしいとしている。
タイ統一党は5月14日に実施された総選挙で、小選挙区23議員と比例代表13議員が当選。470万票以上を獲得したが、全体で5位に終わった。同氏はタイ統一党の党員に対し、国家・宗教・君主制の堅持という党是を守り、国民の利益のために努力するよう求めた。
同氏は2014年、軍事クーデターでインラック元首相(タクシン元首相の妹)など政治家を拘束し、権力を掌握。第37代のタイ首相に就任した。