タイ広報局は6日、世界の歴史に重大な影響をもつ記録物を対象にした国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」に、タイの「プラタート・パノムのヤシの葉写本」が追加されたと明らかにした。フランス・パリで開かれた第216回委員会で決定した。
「プラタート・パノムのヤシの葉写本」は、仏陀の胸骨が、インドからメコン地域の仏教の中心地「プラタート・パノム寺院(東北部ナコーンパノム県)」に運ばれるまでの物語を綴った写本。様々な年代に異なる人物が書いた10の物語で構成されている。メコン流域に仏教が伝来し、何世紀にも渡って地元の信仰と融合してきたことを反映しており、文化的・宗教的に重要な意味を持つという。
今回の認定は、タイで6番目のユネスコ登録遺産。またタイは仏教作品「Nanthopanthasut Kham Luang」も推薦したが、登録は見送られた。
バンコクポストによると、プラユット首相は「イーサン文字、タイ文字、パーリ文字でヤシの葉に刻まれ、固有の古代語を使って記されたこの碑文の推薦をユネスコが承認したことを歓迎する」と述べた。