タクシン元首相が12日にプゥア・タイ党本部で開かれた下院議員総会の際に行なったビデオ演説の中で、自らを総指揮官として次期総選挙を戦い、依然自分に対する支持が固い東北部及び北部の議席を席捲することにより、一党単独政権を樹立し、自らの帰国を実現させる意向を示していた事が明らかになった。マティチョン紙を初めとする各メディアが13日から14日にかけて、党内消息筋からの情報として報じた。
また、タクシン元首相は、単独政権樹立の為には議会内で単独過半数を確保する必要があるとした上で、他党と議席を分け合っているバンコクやウボンラーチャターニー県、ナコンラーチャシーマー県及び東部地区の議席増を目指すと共に、特にプームヂャイ・タイ党の東北部での勢力拡大を阻止する為に、同党の強固な地盤となっているブリラム県内の全議席確保を目指す必要があると指摘した。
更に、タクシン元首相は、自らが経済政策チームを率いる考えである事を明らかにすると共に、次期総選挙を"最終戦争"と位置づけ、議会の解散と同時に全国各地で選挙戦に打って出る事が出来るような体制をつくるために党内構造改革に乗り出すと共に各地の立会演説会場でビデオ演説を行う考えである事を明らかにした。
一方、タクシン元首相が次期総選挙でブリラム県内の全議席を制覇し、プームヂャイ・タイ党の東北部内における勢力を押さえつける意向を示したと伝えられていることについて、同党幹部のソーポン・チャーラム氏(運輸大臣)は14日、選挙とは、被選挙権者各人の職務成果に基づいた国民の評価により決せられるものであるとして、タクシン元首相の発言に対して特に懸念を抱く必要は無いとの認識を示した。
しかし、東北部に於けるプームヂャイ・タイ党の人気が芳しくないとの調査結果が出ているとの伝えられている事に絡んで、有権者の意見を聞いて党の改善に取り組む用意がある事を確認した。
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