反独裁民主主義同盟幹部のヂャトゥポン・プロームパン氏は16日、政府側が1976年10月6日の学生弾圧や昨年のソンクラーン期間中のデモ隊弾圧に準じた過激な手段を使用した同盟・赤服軍団のデモ隊の弾圧を画策している事をうかがわせる全37ページに及ぶ政府の機密文書を公開した上で、政府側の制圧行動により万が一デモ隊側に「何か」があった場合は、プレーム枢密院評議会議長やアピシット首相の父親の命が危険にさらされる事になるという事を政府側は留意しておくべきであると指摘した。
ヂャトゥポン氏によると、12日に招集されたアピシット首相を議長とする国家安全保障会議の際に作成されたという機密文書には、1976年10月6日の学生弾圧当時と同様にバンコクに51中隊、地方に38中隊の武装部隊を配置すると共に、首相官邸や要人宅だけでなく国王が入院しているシリラート病院を警戒強化地区に指定するとの記述があり、また、文書中に同盟幹部1人の逮捕で1,000人の集会参加者を減らすことが出来るとの記載があることを明らかにした上で、今後幹部逮捕を意図した政府側がシリラート病院へのM79の撃ち込み等のヤラセを仕掛けて、重火器を使用したデモ隊に対する制圧行動に乗り出すおそれがあると指摘した。
ヂャトゥポン氏によると、機密文書そのものには武力行使によるデモ隊制圧に触れた記載は無いものの、文脈から武力によるデモ隊制圧を政府側が画策しているという事を読み取ることが出来るのだという。
また、ヂャトゥポン氏は、同盟・赤服軍団のデモ隊に対応する為に要人の警護を強化した事や首相官邸正面の学校にM79が着弾・爆発したこと、最高裁判所前にC4爆弾が仕掛けられた事も、全て同盟・赤服軍団の信用失墜を狙った政府側の陰謀であると指摘すると共に、幹部逮捕やデモ隊制圧を正当化する為に同盟・赤服軍団が王室を攻撃しているとのイメージ植え付けを狙ったCDや冊子等の配布を政府側が計画していると指摘した。
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