反独裁民主主義同盟幹部のスポン・アッターウォン氏は21日、現枢密院評議会議員のスラユット元首相の別邸が国有地を不法に占拠している問題の進展を訴える為に国王が入院しているシリラート病院前で計画されていた抗議行動を中止した事を明らかにした。
この発言は、同日朝森林局がスラユット元首相のカオヤイ・ティヤンにある別邸が国有地を占拠しているとして、30日以内の当該用地の返還を命じる公式文書を同元首相宛に送付した事をに対して、同元首相夫妻が異議申し立てを行う考えが無い事を確認した上で一両日中に当該用地を明け渡す意向を明らかにした事を受けたもので、スポン氏によると、シリラート病院前での行動は、国有地不法占拠問題に対する進展が見られない事に業を煮やした幹部のアリスマン・ポンルゥアンローン氏の個人的なアイデアでしか無く、既に幹部間で同病院前での行動を必要ないとの意見で一致しているという。
また、スポン氏は、スワンナプーム国際空港前での抗議活動に関しても、現状では幹部のナタウット・サイグゥア氏の個人的な考えに基づいたものでしかなく、この考えに反対して幹部の数が上回っている事から、最終的に中止になる可能性が高い事を明らかにした。
一方、今回の森林局によるスラユット元首相に対する土地明け渡し命令を受け、カオヤイ・ティヤン周辺を初めとする、同様に土地所有に関する権利関係が不透明なまま生計の為に住み着いている住民等の間で、同様な明け渡し命令が下され、生計の為の土地を失うのでは無いかとの不安が広がっている。
先に、スラユット元首相別邸の国有地不正占拠疑惑が浮上した際に、各界から同元首相は土地を即座に明け渡すと共に、政府側は歴代政権が取り組んできた土地政策に則り国有地不法占拠問題を抱えている住民が生計を営む機会を失う事がない形で土地問題の解決に取り組むべきであるとの声が上がっていた。
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