中央行政裁判所は1日、タクシン政権末期に親タクシン派のマフィアと結託してバンコク中心部にあるセントラル・ワールド・プラザ(CWP)前で反タクシン運動を展開していた民主主義市民連合関係者の強制排除に乗り出したとして懲戒解雇処分を受けていた当時の首都圏警察本部第一分署署長のマーニット・ウォンソムブーン警察少将の解雇処分を取り消す決定を下した。
2006年8月21日に発生した問題の事件は、タクシン元首相のCWP訪問にあわせて同所前で抗議活動を展開していた連合の関係者と現在反独裁民主主義同盟の主要メンバーとして活動しているペ・クローントゥーイなる異名を持つマフィアが率いていた親タクシン派を名乗る集団との衝突が発生した際に、集団に属していた警察とは無関係であると主張する2人組の凶暴な男が連合関係者に暴行を振るうと共に身柄を拘束し警察車両に押し込んだというもので、事件発生前から不穏な動きを察知し事件の一部始終を記録していたたマスコミのビデオ映像の解析及び聾学校の関係者による読唇により、当時現場を指揮していたリティロン・テープヂャンダー警察大佐と凶暴な2人組が事前に強制排除に向けた謀議を行っていた事が明らかになっていた。
尚、リティロン警察大佐に関しては、今回の決定に先立ち懲戒解雇処分を取り消す決定が下されていた。
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