ステープ副首相は25日、ゴム苗疑惑裁判の判決内容が事前に外部に漏洩していた疑惑を調査する為に最高裁判所長が専門の調査委員会の結成を命じた事に対して支持の意を表明した。
この発言は、ネーウィン・チットチョープ氏等タクシン政権時代の閣僚4人を初めとする44人が起訴されたゴム苗汚職疑惑裁判で無罪の判決が下された事に絡んで、事前に判決内容が外部に漏れていた疑惑が指摘されている事を受け最高裁判所長が専門の調査委員会の設置を指示した事を受けたもので、この無罪判決に先だって民主主義市民連合系のASTVを含む一部のメディアや反独裁民主主義同盟等があたかも判決内容を事前に知っていたかの様に判決の行方をほぼ正確に"予測"したり、被告の一人であるネーウィン氏の取り巻きが無罪判決を祝う為のパーティーの準備を進めていると報じられたりなどしていた。
ステープ副首相は、漏洩疑惑が指摘されることにより裁判所の威信が傷つけられる事に強い懸念を表明した上で、国民からの司法への信頼を確実にする為にも専門員会の結成は必要な措置だったとの認識を示した。
一方、元最高裁判所判事で現国家汚職防止取締委員会委員のウィチャー・マハークン氏は、これまでにも裁判所の職員筋から判決内容が事前に漏洩したケースが発生していた事から、仮に漏洩が事実であったとしても判事筋から漏洩した可能性は極めて低いとの見方を示した。
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