プゥア・タイ党のスラポン・トーウィヂャックチャイヤグン氏は3日、憲法裁判所から国会の場に移して政府が進める4,000億バーツの国外からの借款を実行する為の緊急勅令の国会承認を徹底的に阻止する方針である事を明らかにした。
問題の勅令は、スラポン氏等プゥア・タイ党所属下院議員グループが、閣議承認、国会承認を得た上で国王が国家、公共及び経済の安全・安定性を維持する事を目的とした緊急勅令を公布する事ができるとする憲法187条の条項に反するとして憲法裁判所に判断を要請した事を受け国会での審議が延期されていたが、同日昼に憲法裁判所側が裁判長を含む9人の判事の全会一致で当該勅令は合憲であると判断していた。
タクシン政権時代には、当時の憲法下では国会の承認を得る必要が無かった緊急勅令を利用して電力発電公社等の公社民営化が強行され、その後最高行政裁判所で国会承認を経ない緊急勅令による民営化は無効であるとの判断が下されていたが、今回の緊急勅令に異議を唱えているプゥア・タイ党所属の議員グループの中に当時のタクシン政権の対応に異議を唱えた者は一人もいなかった。
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