国会記者クラブは28日、10月7日に発生した民主主義市民連合の強制排除行動の際に発生した流血の惨事を今年を代表する出来事に選出した事を明らかにした。
同時に、同クラブは、今年は憲法裁判所の判決により2人の首相が失職し、3回に渡って首相が選ばれるというタイ政界の歴史に残る年だったとしている。
また、同クラブは、ゴーウィット前内務大臣の「コネクションがあるデモ隊」発言を今年を代表する発言に選出した。
これは、下院議会中に民主党の質問に対してソムチャーイ前首相の代わりに答弁したゴーウィット内務大臣の「(民主主義市民連合の)デモ隊にはコネクションがあることは皆知っていること。もしコネクションが無ければ彼らの活動はかなり前に終わっていたはずだ」との発言を一言で言い表したもので、その後「コネクションがあるデモ隊」という言葉が一人歩きし、当時のパラン・プラチャーチョン党を中心とする政権側の連合の攻撃材料として度々使用され、また、タクシン元首相もコーンケーン県内で開催されていた親タクシン派の集会に電話出演し法律に則って活動を展開するように呼びかけた際に「我々にはコネクションが無い」事を理由に掲げていた。
一方、同クラブは今年の下院議会に対して「傀儡機構の集積場」というあだ名を付けた。
同クラブによると、このあだ名は、嘗て政界に長年にわたり影響力を持っていた政治的権利を剥奪された集団が、己の利権を維持・確保する為に近親者や親族を下院議会に送り込み、更に背後で糸を引いている者の差し押さえられている政治資金を開放する為に憲法の改正まで試みた様を一言で表したものだという。
また、同クラブは野党首班だった当時のアピシット・ウェーッチャーチーワ氏に対して「テープの賜り物」というあだ名を付けた。
アピシット氏が民主党の党首の座を狙っていた時代からテープことステープ・トゥアックスバン氏があらゆる手を講じてアピシット氏を首相に据えるように動き、最後にはステープ氏が持つ政界知識や財界・軍とのコネクションを利用してアピシット氏の首相就任・政権交代を実現させた様を表したものだという。
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