国王の認証を受け正式に第27代首相に就任した民主党党首のアピシット・ウェーッチャーチーワ氏の所信表明スピーチの発言要旨は以下の通り。
- 王室を重んじ保護すると共に政治的対立から王室を護る。
- まず第一に取り組まなければならない問題は国内対立問題である。民主主義の精神と手続き及び法を尊重して公正を旨に対立の解消、国内一致団結の創成に務める。たとえ自分に対して反対している者であろうと、国家に対して悪しき考えを持っていない限りは、自分の敵ではない。自分を支持してくれた、支持してくれなかったに関係なく全てのタイ人と共に働いていきたい。
- メリットがあるものであれば前政権の政策であろうと捨てる考えはない。無料診療政策や村再生基金政策等の政策を引き継ぐと共に改善に努めていく。
- 経済再生を最優先課題として取り組む。緊急経済再生計画に則り米やトウモロコシ、ゴム、パーム等の農産物価格下落問題を抱えている農業関係者の救済や消費者物価問題に取り組む。
- 来る施政方針演説国会では、農業や労働関連だけでなく観光関連や不動産関連を始めとする全ての層が関係する経済問題に対する対策方針の詳細を明らかにする。
- 最も投資価値がある教教関連を重視すると共に無料教育の実現を目指す。
- 国家発展に資するために水源、道路、交通、通信、インターネットを始めとするインフラの整備、代替燃料の普及推進に努める。これは、単に危機からの脱出や国際競争力の強化だけを目指すものではなく、良質且つ持続性がある民主主義的手段による開発に取り組むモデル国家にタイを持ち上げる事をも意図している。
- 7期16年間に渡り下院議員を務め、国民との交流を大切にしてきた者として、またバンコク選出の議員として4期務めてきた者として都心部で最低レベルの生活を送っている貧困層が抱える問題を見知しており、またその人々の苦しみを忘れたことはない。正常化を望んでいる南部国境三県の住民の苦しみだけでなく、自然災害に晒されている北部の住民の苦しみも忘れた事は無い。
-東北部に関しては貧困に晒されている住民達の苦しみだけでなく、住民達と一緒にカッサバ畑でカーオニヤオをつまみながら話した事や、ウボンラーチャターニー県内で「イサーン人との婚約の証」と言いながら指輪をはめてくれたニヤン婆さんの事もいい思い出になっている。ニヤン婆さんから指輪をはめて貰った者として、ニヤン婆さんや家族だけでなく、ニヤン婆さんが住むイサーンの人々の為、そしてニヤン婆さんが住むタイの全ての国民のために全ての地域に対して等しく、誠実に全力を尽くし職務に邁進していきたい。
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