15日朝、疲労の為に自宅で休養中だったソムチャーイ首相に面会した下院議員のチャオワリン・シッティサックシリ氏は、同首相が7日に行われた強制排除行動の際に使用された催涙弾の殺傷力の調査を命じられていた法務省法医学研究所所長のポンティップ・ローヂャナスナン女史の職務範囲を超えた発言に対して不快感を示していた事を明らかにした。
チャオワリン氏によると、ソムチャーイ首相は、ポンティップ女史の強制排除の背後関係についてまで言及したコメントは、強制排除の際に使用された催涙弾の殺傷力の調査を命じられていた同女史の職務範囲を超えたものであると語り不快感を示していたという。
首相が不快感を示したとされるポンティップ女史の発言要旨は以下の通り
・7日に行われた強制排除行動の際に使用された催涙弾の殆どが爆発性物質RDXを使用した兵器と見なされている中国製のものだった。
・民主主義市民連合のデモ隊に参加していた女性の死因は中国製催涙弾の発砲によるもの。
・警察が1995年に調達した中国製の催涙弾は既に在庫が尽きていた。また、強制排除で使用された中国製の催涙弾は警察が直接中国から調達したものでは無く、何者かが支給していたものだった。
・警察上層部は当初強制排除に反対していた。土壇場になって強制排除に乗りだした背景に、警察上層部が拒否する事が出来ない政治家による政治的な圧力があった。但しその政治家がチャワリット副首相(当時)ないしはゴーウィット内務大臣の事を指しているのかに関してはノーコメント。
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