情勢監視委員会は8日、7日に発生した2人の死亡者、400人以上の負傷者を出した警察と民主主義市民連合のデモ隊との衝突に関する解明作業を進める為に、法医学研究所所長のポンティップ・ローヂャナスナン女史を首班とする解明委員会を結成する方針を決定した。
情勢監視委員会は、非常事態令の発令と同時に結成されたアヌポン陸軍司令官を委員長とし、空・海の司令官、国家警察本部長、関係省庁の次官級を委員とする委員会。尚、非常事態令は既に解除されている。
一方、7日に国会ビルに隣接するチャート・タイ党本部前で発生した自動車爆破で死亡した男性が、これまでの調べでブリラム県の連合傘下団体幹部で連合に合流している同県選出元上院議員のガールン・サインガーム氏の義弟でもある警察中佐の階級を持つ元警察官だった事が確認されている。
男性は、ブリラム県の連合傘下団体の幹部として県内で開催される集会の手配等で中心的な役割を果たしていた他、バンコクの集会会場では自警組織を取りまとめていた。
また、7日夜に発生した首都圏警察本部前の衝突で死亡した女性はアサンプション大学経営学部出身の26歳の女性で、当日は父親が運転する車で母親や妹と共に集会会場に到着後に衝突に巻き込まれた。この衝突で母親は重傷を負ったが妹は難を逃れている。
連合の集会進行役によると母親は葬儀と治療が終了した後に再度連合の活動に合流する意向を示しているという。また、父親は、娘は国のために戦い犠牲になったとの声明を発表すると共に、政府からの補償を受け取る意向が無いことを明らかにしている。
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