ブンサーン国軍最高司令官は12日、民主主義市民連合の演台に制服姿で登壇し政府を批判する演説を行った国軍最高司令本部最高顧問のパトムポン・ガセーンスック大将に対して軍として下すことが出来る処分は、最も重くても警告処分に留まる事を明らかにした。
これは、パトムポン大将が7日夕方に階級章等をつけた制服姿のままで連合の演台に立ち、カンボジアによるカオプラウィハーンの世界遺産登録を許したサマック政権を非難した事を受け、サマック首相兼防衛大臣が11日に懲罰委員会を招集し同大将に対する処分方針を検討するよう命じる書面に署名した事を受けた発言で、この懲罰委員会招集が報じられた直後の同日夕方にも同大将が制服姿で連合の演台に立ち再度演説を行っていた。
発言の中でブンサーン最高司令官は、既に軍規に則りパトムポン大将に対して警告済みである事を明らかにすると共に、懲罰委員会を持ってしても軍の権限では最高で警告処分しか下すことが出来ないとした上で、仮にそれを超える処分が望まれるのであれば防衛省の権限を行使する以外に方法は無い事を明らかにした。
また、懲罰委員会招集の背景に政治的な思惑があるとの指摘に対してはコメントを避けた上で、(懲罰にこだわる前に)まず理想を持つ大人同士として互いに尊重し合い国家の為に尽力する事が先決であるとの考えを示した。
尚、防衛省が軍刑法に違反したと判断した場合は、最高で5年以下の禁固刑を下すことが出来る。
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