・9日20:30前、パッターニー県ノーンヂック郡内で、バイクで路上を走行中だった38歳の仏教系住民男性が、バイクに乗った二人組に銃撃され死亡。男性は平素から襲撃に備え防弾ベストを着用しバイクを運転していた。 ・10日朝、当局側はヤッラー県県都内サトン地区からグルンピナン郡及びバンナンサター郡を経由しベートン郡に通じる国道410号線に対して全面車両通行禁止措置を講じる。この措置は9日にバンナンサター郡内でイスラム系のタムボン行政機構評議会議長が爆殺され、更に葬儀に出席した学生や住民を乗せた通学用車両が襲撃され4人が死亡(10日までに更に1人の死亡が確認)し7人が重軽傷を負う事件が発生した事を受けた措置。尚、全面通行禁止措置の解除時期に関しては未定。 ・10日8:00過ぎ、ナラーティワート県ランゲ郡内で、郡庁の警戒作業に就くためにバイクで向かっていた村自警組織に所属する38歳のイスラム系住民女性が、バイクに乗った二人組に銃撃され重傷。 ・10日10:00前、ヤッラー県バンナンサター郡内で、主に女性・子供で構成された住民約300人が郡内3箇所に集まり、9日に発生したタムボン行政機構評議会議長が爆殺された事件及び同議長の葬儀への出席を終えた学生や住民を乗せた通学用車両が銃撃され4人が死亡し7人が重軽傷を負った事件の解明と実行犯の早期逮捕を要求する抗議活動を開始。当局側が地元宗教指導者及び地域リーダーの協力の元で住民を説得するも、事件への当局側の関与を疑っている住民側は、納得せず夕方前までに更に住民を動員し新たに2箇所で並行して抗議活動を開始し当局側との間で膠着状態を演じる。その後第四地区国軍本部側は、爆殺された行政機構評議会議長の葬儀への出席を終えたイスラム系の学生や住民が乗った車両が銃撃され4人が死亡し7人が重軽傷を負った事件は、爆殺事件発生に怒った住民等が空に向け銃弾を発砲すると共に仏教徒で構成された村自警組織の検問所に向け投石を開始し襲撃を仕掛けてきた事に対する「正当防衛」行為として村自警組織側が銃を発砲した事により発生した事件である事を認めた上で、銃を発砲した村自警組織に対して法的な責任を追及する方針が無いことを明らかに。また、今後イスラム系住民側の更なる反発の激化が予想されることに関しては、地域リーダーや宗教指導者の協力を得て住民側に事件の真相を説明し理解を求めていく方針を明らかに。 ・10日10:00前、ヤッラー県県都内で、バイクで路上を走行中だった57歳の仏教系住民男性が、バイクに乗った二人組に銃撃され死亡。 ・政府は10日開かれた閣議の席上で、4月19日に期限を迎える南部国境三県及びソンクラー県内4郡に施行されている非常事態令を更に3ヶ月間延長させる方針を決定。
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