KDDIの現地法人であるテレハウス(タイ)は、5月18日にタイの首都バンコクでデータセンター「テレハウス・バンコク」を開業した。プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、投資規模は7400万ドル(約35億バーツ)。100%再生可能エネルギーによる電力供給を実現した、CO2排出量実質ゼロのデータセンターだという。
KDDIの24日発表によると、データセンターは延床面積9000平方メートルで3階建て。需要電力は9.5MVA(メガ・ボルトアンペア)。テレハウスブランドとして東南アジアで最大規模だという。
タイ国内外のサービスプロバイダーやクラウド事業者、通信事業者など10社以上が利用する予定。今後も事業者を誘致し、「最も相互接続のしやすい最高品質のコネクティビティデータセンター」を目指すという。
KDDIの森敬一・取締役副社長は、5G技術の導入でデータ管理サービスに大きな変化があったと述べた。2017年以降、動画データ量は急増しており、2022年は全体の82%を占めたという。同氏は、「動画の転送や保存のためにデータセンターの重要性は高まっている」としている。
報道によると、データセンター市場は2021年から2026年の間に5億1934万ドル、年間平均1億ドル(330億バーツ)成長すると予測。テレハウス(タイ)の宮下健一・代表取締役社長は、タイは東南アジアの中心にあり、同地域において安全で信頼性の高いデータセンターになると述べた。
東南アジアのデータセンターは、シンガポールに設置されることが多かったが、国土面積が小さくエネルギー供給も限られるため、増設できない状態だという。テレハウスは世界15カ所にデータセンターを保有。バンコクのデータセンターは東南アジアで3カ所目となる。