タイ王立灌漑局は10日、チャオプラヤーダム(中部チャイナート県)の放水量を同日16時から毎秒2900立方メートルに増やすと発表した。11日2時から川の水位が20センチ上昇する見込みで、同局は堤防の外側の住民に警戒するよう呼び掛けている。
タイラットなどの報道によると、台風カルマエギの影響による大雨で、チャオプラヤー川に注ぐ北部の河川の水位が上昇。チャオプラヤーダムは水量調節のため、同日16時までは毎秒2800立方メートル放水していた。
川の増水の影響を受ける対象地域は、アユタヤ県(セーナー、パックハイ、バーンバーン、バーンパイン、ムアン地区)、シンブリー県(ムアンシンブリー、プロムブリー)、アーントーン県(パーモーク、チャイヨー、ムアンアーントーン、ウィセートチャイチャーン、フォートン地区)、チャイナート県(サッパヤー)。
また、ターク県のプーミポンダムも貯水率が99%に達した。大洪水が発生した2011年以来、14年ぶりだという。
気象局によると、北部全域で降水量は減少しているが、局地的な雷雨に注意が必要だ。9日にフィリピンに上陸した台風フォンウォンは、南シナ海北部と台湾海峡に向かって進むため、タイへの影響は少ない見込み。