5日夜に深南部ナラーティワート県スンガイコーロック郡のビッグCショッピングセンターで発生した金強盗事件で、内務治安作戦司令部第4管区は6日、犯行動機について、南部の分離独立派への資金提供が目的との見方を示した。
現地メディアによると、捜査当局は、強盗団がタイ南部の主要反政府勢力である民族革命戦線(BRN)と関連している疑いがあると指摘。混乱を引き起こすと同時に、反政府活動のための資金集めが目的だと見ている。8月にはATM強盗も発生していた。
司令部のユッタナーム大佐は6日、シリントーン基地治安本部(パッタニー県ヤラン郡)で会見し、逃走した容疑者らが使用したとみられるピックアップトラック2台をヤシ農園で発見し、車内に残された指紋やDNAを収集したと説明。
強盗団は約20人の男が3グループに分かれ、それぞれトラックの盗難と金製品店の襲撃、ショッピングセンター周辺への爆発物設置の役割を分担。容疑者らはマレーシアへ逃走したと見られ、国境のパトロールを強化しているという。
同氏は、民間人の安全と地元経済の安定を無視した犯罪だと非難。反政府勢力の主要資金源である麻薬密売などの取り締まり強化に伴い、BRNの資金力が減少したことが犯行の引き金になったとの見方を示した。