米国のサンフランシスコ・アジア美術館は、1964年にタイから米国へ密輸された古代像4体をタイに返還する。タイ美術局が通知を受けたと明らかにした。
クルンテープ・トゥラキットの報道によると、タイ美術局のパノムブット局長は、米国の国土安全保障省から、同博物館が4月22日に古代像4点を古美術リストから削除し、所有者へ返還することに合意したと通知を受けたと述べた。
古代像4体は、菩薩像3タイと仏像1体。ブリーラム県チャルームプラギアット郡(旧プラコーンチャイ郡)の遺跡から略奪され、イギリス人美術商ダグラス・ラットフォード氏が米国へ密輸したとされている。
パノムブット局長は、2017年頃から米国の国土安全保障省に協力を要請し、タイへ返還するよう求めてきた。
同博物館は、タイから送られてきた書類を調査。古代像4タイがタイから密輸されたことを認め、手続きを進めていた。同局長によると、返還手続きは、同博物館の委員会が古代像を所蔵品から除外することを提案し、6カ月間にわたり関係者から意見を集めたあと、委員会が古代像の返還に同意する必要がある。