東南アジアとインドで人気の日本マンガ・アニメは「ドラえもん」が圧倒的-。そんな調査結果がGMOリサーチ&AIの「マンガ・アニメに対する認知度・消費動向調査」で分かった。一方、閲覧・視聴方法に関して、タイでは非正規サービスを利用する人が半数に上る結果となった。
GMOインターネットグループによると、調査はシンガポールのDOUクリエーションズと共同実施。タイ、シンガポール、インドネシア、ベトナム、マレーシア、インドに在住する16~39歳のマンガ・アニメの視聴経験がある男女2166人を対象に、オンラインで調査した。期間は2025年1月16日から1月21日。
好きなマンガは、1位:『ドラえもん』(31.4%)、2位:『ワンピース』(19.0%)、3位:『NARUTO/BORUTO』(15.0%)、4位:『ドラゴンボール』(14.2%)、5位:『名探偵コナン』(13.5%)、『ポケットモンスター』(13.5%)となり、10年以上継続している作品が上位を占めた。近年の作品では、『鬼滅の刃』(8.1%)、『進撃の巨人』(6.4%)、『呪術廻戦』(6.3%)などが人気を集めたが、10%未満に留まった。
好きなアニメは、1位:『ドラえもん』(31.0%)、2位:『ワンピース』(17.2%)、3位:『NARUTO』(16.5%)、4位『ドラゴンボール』(14.7%)、5位:『名探偵コナン』(14.4%)の順で、マンガ同様に長寿作品が上位を占めた。近年の作品もマンガ同様の傾向で、『鬼滅の刃』(8.1%)、『進撃の巨人』(7.4%)、『呪術廻戦』(7.0%)などの作品が並び、いずれも10%未満となった。
マンガの閲覧方法では、ネットの公式コンテンツを無料で利用(71.2%)が最も多く、次いで公式コンテンツを有料で利用(48.2%)、紙のコミックを購入(44.4%)、違法コンテンツ利用(22.3%)と、公式コンテンツ利用が違法コンテンツ利用を大きく上まわる結果となった。
頻繁に利用しているマンガプラットフォームは、1位「WEBTOON」(33.5%)、2位「哔哩哔哩漫画(bilibili漫画)」(14.6%)、3位「MANGA Plus by SHUEISHA」(14.1%)の順となり、これらが4位以下を大きく引き離し、3強を形成していた。
アニメ視聴プラットフォームについては、非正規サービスを利用したことがない(48.6%)が利用したことがある(40.6%)を全体として上回る結果となった。国別で見るとタイとベトナムでは依然として非正規サービス利用経験者が優勢で、タイは「非正規サービスを利用したことがある」が52.2%、「利用したことがない」が33.8%、「知らない」が14.0%だった。
同社は、「日本のマンガ・アニメが幅広い層に親しまれており、視聴環境が整備される中で、公式サービスを利用する動きが広がっている」と総括。また長寿作品に高い人気がある一方、『鬼滅の刃』、『進撃の巨人』など近年大流行した比較的新しい作品の人気は半分程度に留まっているため、ゲーム化や映画化、コンビニやレストランとのコラボなど、多様なユーザーとの接点を長期的に提供し、個別タイトルの価値を高めることが国内外で重要だとしている。