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　タイと国境を接するカンボジア西部ポイペトで7日、タイ人男性が18階建て高層ビルから転落死した。タイのサイバー犯罪捜査局によると、高層ビルは以前からオンライン詐欺集団の拠点だと指摘されており、警察は男性の死に詐欺集団が関与しているとの見方を強めている。

　公共放送PBSなどの報道によると、男性は8日午前11時頃、ビルの14階から転落。監視カメラの映像には、男性が転落する直前、逃げるような動きが映っていたという。

　サイバー犯罪捜査局のトライロン・ピウパン警察司令官は9日、男性はカーンチャナブリー県出身だと発表した。男性が騙されて詐欺行為をさせられていた可能性があるとして、警察は調査を進める。

　警察の記録によると、高層ビルは以前から詐欺師と関係があり、違法行為の拠点として長期間使用されているという。警察は以前、同ビルで詐欺行為に従事させる目的でタイ人を移送しようとした人身売買組織のメンバーを逮捕していた。同ビルからの転落死はこれまでに10件以上との情報もある。

　タイでは3日、映画撮影の依頼を受けた中国人俳優のシンシンさんがミャンマー国境で行方不明となり、7日にミャンマーで発見・救出されていた。タイ警察によると、シンシンさんは空港で迎えの車に乗り、ミャンマー入国後、中国人を騙す訓練を受けたという。タイ警察は人身売買の疑いがあるとして捜査している。