タイ北部のチェンマイ国際空港を訪問したタイ空港公社のキラティ社長は、同空港の年間最大対応客数を1800万人まで引き上げるため、空港の拡張を進めると述べた。年末年始の同空港の搭乗者数は、過去最大の1日平均3万4000人。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、政府のビザ年所措置の効果により、同空港の年末年始の国際線搭乗者数は1日当たり約1万1000人で、前年同期比37%増加した。中国人旅行者が回復しているほか、インドや韓国の旅行者も増加しているという。
前年の年末年始の7日間に同空港を利用した搭乗者数は約24万人で、国際線は約8万人だった。現在の同空港の搭乗者数はコロナ渦前の水準に回復。1日の平均搭乗者数は3万4000人で、空港の対応客数の限界に達している。
キラティ社長は、同空港の中期計画として、新たな国際ターミナルビルを建設し、年間対応能力を1200万人から1800万人に引き上げると述べた。先月26日に開かれた第2回意見調査の結果、チェンマイ市民も空港の拡張に賛同。2025年末を目処に建設を開始する予定。
長期計画では、国際線を新空港(ラーンナー空港)へ移設する。新空港の敷地面積は約6000ライ。ラムプーン県バーンティ郡とチェンマイ県サンカムペーン郡の県境に位置し、住宅地から離れたエリアに建設するため、午後10時から午前3時の国際線旅客の受け入れが可能になる見込み。
またキラティ社長は、チェンマイ空港の入国審査に自動パスポート承認システムの導入を検討していると述べた。現在は審査のために約20~30分の待ち時間が発生。自動システムの導入で、国際線搭乗客の出入国手続きに掛かる時間が短縮されるという。またチェックインと手荷物預かりの手続きも改善し、より効率化を高めたいとしている。