タイ工業連盟(FTI)の発表によると、10月の産業景況感指数(TISI、100以上で好感)は前月比2ポイント増の89.1で、3カ月ぶりに上昇した。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、ナーワー副会長は、水害への不安が各地で解消されつつあり、政府が被災地復興と補償を急いでいることがプラス要因になったと説明。社会的弱者への1万バーツ給付も、日用品や家具、農耕具の消費拡大に貢献したという。
また10月はタイ中央銀行が政策金利を引き下げたため、商業銀行も融資金利の引き下げを相次ぎ発表。企業の金融が低下した。
一方、内需の弱さがマイナス要因。生活費は依然として高く、家計債務は高水準にある。特に不良債権(NPL)は前年同月比13.3%増の1.18兆バーツに達した。銀行は不良債権を回避するため、厳しい融資基準を維持。自動車や不動産業界の低迷に繋がっている。
3カ月後の指数予測は、前月の96.7から98.4に上昇。政府の1万バーツ給付や観光促進措置、インフラ投資が、年末までの経済を刺激すると予測。観光もハイシーズンに向けて拡大が続く見込みだ。