5日午前2時頃、タイ中部ナコーンナーヨック県で鉄砲水が発生し、一部のリゾート施設が冠水して旅行者約20人が避難した。近くのダムが警告なしに放流を開始したことが原因とみられる。リゾート施設12室と数台の車両が被害を受けた。
マティチョンの報道によると、アユタヤ県から観光に来ていた男性は、ホテルの部屋で就寝中、気が付くとベッドが沈むほど部屋が浸水していたと話した。友人と一緒に部屋から脱出すると、外は激流が流れ、水位は腰の当たりに達した。駐車していた男性らの車は1台破損、1台故障の被害を受けた。浸水前、事前の警告はなかったと言う。
リゾート施設関係者によると、0時頃から施設に大量の水が流れ込み、数分で腰まで浸水したという。近くのクンダーンプラカーンチョン・ダムから放流されたもので、事前の警告はなかったと話した。ダム近くの橋は、残り約1メートルで水没する状態。
施設には当時、旅行者約20人が宿泊。全員避難して無事だった。12部屋で荷物の持ち出しが遅れ、被害が出た。
宿泊事業者によると、ダムが夜間に放流する際は、周辺地域の住民に事前警告が必要。今回は警告がなく、多くの被害が出たという。