タイでは2019年から2023年の5年間で、ペット事業が急速に成長していることが商務相事業開発局(DBD)の分析で分かった。タイ国民のライフスタイルが変化し、ペットが家族同然の存在になってきたことが背景にあるという。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、DBDのオラモン局長は19日、ペット事業の2023年総収入は2587億300万バーツで、前年比5.79%増だったと述べた。純利益は149億9000万バーツ。
ペット事業の成長は、飼い主がペットを家族の一員として扱う「ペットの人間化」の傾向によるもので、高級ペット商品や健康サービスなど、消費者の支出が増加しているという。犬や猫だけでなく、は虫類など特殊なペットの飼育もトレンドだ。ネイションの報道によると、特殊ペット向け商品の売上げは50%以上増加。犬・猫向け商品の伸びを上回っている。
食品・玩具事業が最も好調で、2023年の総収入は、前年比8.64%増の1963憶400万バーツ、純利益は142億6300万バーツだった。ペットシッターなどサービス事業の総収入は、同0.96%増の235億6200万バーツで、純利益は9億1200万バーツ。ペット飼育・販売の動物ファームは同4.11%減の388億3700万バーツ、純利益は1億8474万バーツ減だった。
6月30日時点で法人登録のあるペット事業は5009件で、登録資本金は987億9800万バーツ。業種別では、動物ファーム1233件(119億6600万バーツ)、食品・玩具2138件(804億4400万バーツ)、サービス・ペットシッター1638件(63億8800万バーツ)。
事業形態別では、株式会社3900件(登録資本金933億4200万バーツ)、パートナーシップ1105件(17億8900万バーツ)、公開株式会社4件(36億6700万バーツ)。
ペット事業の2024年上半期の新規登記は、前年同期比3.8%増の191件、登録資本金は同19.62%増の3億1100万バーツ。
海外投資家によるペット事業への投資は53億3300万バーツ。事業別では動物ファーム2億2800万バーツ、食品・玩具48億700万バーツ、サービス・ペットシッター2億9800万バーツ。国別トップ3は、シンガポール16億4700万バーツ、オーストラリア8億7100万バーツ、日本7億2800万バーツ。